上田研二氏を偲ぶ

2022年5月15日、㈱高齢社(2000年1月1日設立)を興し、そのノウハウを余すことなくオープンにし、高齢者の働く場づくりの支援をしたいと一般社団法人高齢者活躍支援協議会(略称:高活協)を立ち上げ、高齢者派遣事業の普及に尽力された上田研二さんが亡くなられた。そして、先日(2022年7月25日)、高活協主催での「偲ぶ会」が催され出席しました。改めて、ここに生前の上田さんを偲び、哀悼の意を表したいと思います。

2年前に出版された「53の言葉」に託した遺言が、本当に「遺言」になってしまいました。

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「協働」を超えて 「コレクティブ・インパクト」の市民参加へ

「国づくり」から「まちづくり」への流れ

「市民参加/住民参加」が謳われ久しい。しかし、市民参加/住民参加とはそもそも何を意味するのか。いつから、そのような概念が出てきたのか。

封建時代(鎌倉時代~江戸時代)が終わり、明治維新後からは近代国家への国づくり、そして第二次大戦敗戦後の復興を経て、新たな国づくりに邁進した高度成長期時代が続く。1970年(昭和45年)に、総人口に占める 65歳人口の割合が7%を超え、いわゆる「高齢化社会」に突入するなか、第一次オイルショック[1973年(昭和48年)10月~1974年(昭和49年)8月]が起こり、高度成長時代は終焉し、低成長時代へと一大転換を迎える。

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秩父の「ようばけ」を観る

2022年4月9日(土)、久しぶりに秩父に行った。行きの西武秩父行きの特急電車はコロナ禍の第7波が心配される中ではあったが、ほぼ満員に使い状態であった。「社会的」にコロナ禍が終わりつつあることを実感する。

秩父で、最近、テレビでよく見かける小鹿野町がどういうところか実際に見てみたくて、秩父市に住む娘の車の運転で、秩父ミューズパークを抜けて、小鹿野町の奈倉地区にある「ようばけ」に行った。秩父ミューズパークの中の桜がいたるところで咲いており、綺麗であった。道路の法面もコンクリートブロックではなく、段々状の自然景観にあうように工夫がなされ、なかなか良い。

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ロシアのウクライナ侵攻 1ヶ月の動静

ロシアがウクライナに侵攻(2022年2月24日~)して、1ヶ月が経過した。いつの間にか、「コロナ禍」から「プーチン禍/戦時モード」に、メディア、世論がシフトしている。
日本の国会でも、ウクライナのゼレンスキー大統領がオンライン演説(3月23日)を行った。

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春間近の柳瀬川回廊・黒塀枝垂れ梅 散策

2022年2月26日、ようやく寒気が緩み、気温が13度まで上がるとのことで、散歩を兼ねて、黒塀の枝垂れ梅で有名な梅(所沢市の民家)を観に行くことにした。せっかくなので、途中、柳瀬川(荒川水系)沿いを歩くコースにした。自宅から6.3km。このコースは後で調べると「水と緑の柳瀬川回廊」の一部であった。

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土地管理の実態と課題

昨今、空き家問題に関連して、土地の所有権不明、管理放棄(含む農地・山林の耕作放棄・手入れ放棄を含む)等の問題が励起され、関連対策が取られ始めている。しかし、そもそもの土地に関する事実データ(地籍)の把握が不十分であることについての認識、危機感が行政(特に、基礎自治体)、国民ともに薄い。加えて、時代環境にあった土地利用をどうするかの枠組み/仕組みについての議論も十分ではない。

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合意形成の前に集合知形成を

意思決定論/合意形成論については、かねてより議論がなされ、協調型合意形成/市民参加型合意形成が謳われ、現在においては、一応の公的な合意形成プロセスが法制度化されている。しかし、昨今の各種の法制度設計をみていると、果たして従来のままでいいのか、デジタル技術を活用して、個々人(住民/国民-企業人-専門家)の意見/知恵を活用(集合知化)する「政策普請」的な「政策DX」が必要ではないか、という思いを強くする。その一つのアイデアとして、「集合知形成デジタルプラットフォーム」を提案する。

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DX白書2021等にみる日本のDXの実態

コロナ禍が発生してから約2年、日本のIT/デジタル化の遅れ、及びそれに起因する各種の仕組みの遅れが露わになった。そこにおいて、「Digital transformation(DX)」がにわかに脚光を浴び、「デジタル庁」も発足した。しかし、DXの本質的意味合いは、「データ及びITデジタル技術を活用した仕組み革新による新たな価値創出」にあるが、多くは単なる情報化/IT/デジタル化推進に留まっている。

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