2009-01-01から1年間の記事一覧

主権者−立法−行政−司法に緊張関係が出現

2009年12月17日、「タヌキの森」事案の最高裁判決が出た。 「タヌキの森」事案とは、新宿の「タヌキ」もすんでいた森を伐採して、そこに、マンンションを建築していた事案である。新聞報道、及び本事案に係る高裁、最高裁の裁判要旨、そして本判決を踏まえた…

「商標登録願」提出の顛末

先頃、特許庁に出向き、商標登録を出願した。 ある事業を立ち上げるために、そこで使用する名称を商標登録することにした。1枚程度の書類なので弁理士の手を煩わせることなく自ら手続きをすることにした。弁理士費用の節約ももちろん兼ねているが、一度は自…

Google 日本語入力について想ふ

Googleが日本語入力システムをリリースしたので早速、インストールして使ってみた。 思いどおりの日本語入力 - Google 日本語入力 2009年 12月 3日 Posted by 工藤拓 / ソフトウェアエンジニア 小松弘幸 / ソフトウェアエンジニア 及川卓也 / シニアエンジニ…

「古代ローマ帝国の遺産」展を観て想ふ

2009年12月4日(金)、国立西洋美術館で開催(9/19〜12/13)されている「古代ローマ帝国の遺産」を観に行った。閉幕間際の週末では混雑が予想されるのであえて平日に行った。常設展示も含めて2時間半程で観終えることができた。 結論から言うと、「う〜ん」…

「ものづくり」から「ビジネスづくり」へ

日本は伝統的に「ものづくり」について関心が強い。古くから職人(気質)を大事にしてきた。藤本教授(東京大学)が言うところの技術の「摺り合わせ」を得意としてきた。その集大成が、自動車産業における世界トップメーカーの誕生である。しかし、皮肉なこ…

讃岐・金比羅さんを登る

2009年11月8日、讃岐・琴平の「こんぴらさん」に行った、というより登った。小学校か中学校時代の遠足以来である。琴電琴平駅に降り立ったのであるが、案内板がない。これだけ、古くから親しまれ全国から参拝客が来ていると思われるが、何の案内もない。どち…

「新百姓」業態の創出を 

人口減少と高齢化が同時に進み、コミュニティとしての機能維持が限界に達している「限界集落」(65歳以上人口比50%以上)が増えている。最近では、集落のみならず、「限界自治体」という言葉すら言われている。 そこには、放置・放棄される山林、農地、集会…

同窓会の新たな機能 〜セーフティネット機能〜

最近、企業の寿命が短くなってきている。 倒産はもちろんであるが、倒産しなくてもM&Aで吸収される側の企業は消滅する。そして、倒産まで行かなくても事業縮小に伴うリストラもある。大企業・グローバル企業は市場を求めて海外に活動拠点をシフトし続けてい…

鞆の浦 泡瀬干潟 行政訴訟 二題

今月に入り、時代を反映する行政事件訴訟の判決が相次いであった。何れも住民側の勝訴である。行政事件訴訟法の改正に若干ながらも関わったものとして非常に感慨深いものがある。 まず、2009年10月1日、広島県福山市の「鞆(とも)の浦」の埋め立て・架橋計…

徳島空港の閉鎖に遭遇

先週末の3連休の初日(土)に徳島で行われた結婚式に出た翌日、東京に帰るため徳島空港に行った。空港ターミナルに入るとカメラクルーがいて誰か有名人でもいるのかと一瞬思ったがそうではなかった。空港閉鎖の取材にきていたのだ。 何も知らないままJALのカ…

「シルバー社会」を超えた社会へ

今年初めて「シルバーウィーク」なるものが出現した。春の「ゴールデン」ウィークに対して、敬老の日が含まれることに因んで旅行代理店そしてマスコミが「シルバー」ウィークと呼んでいるようである。 しかし、「シルバー」では何となく「ゴールデン」より劣…

新たな時代への胎動  あらゆる仕組みの再構築時代

政権交代が事実としてスタートした。従来になく、新しい内閣の言動に高揚感、躍動感を感じる。霞ヶ関の省庁の対応をみていると、敗戦後の日本の占領統治を行ったGHQ来日時もさもありなんという動きを見せている。一方で、海外政府・メディアは従来の単なる自…

政権交代を踏まえて 地方議員のブレーン集団の構築を

8月30日の衆議院総選挙により、民主党が308議席を獲得し、第一党になった。そして、いよいよこの9月16日に政権党に名実ともになる流れとなっている。 江戸幕府による幕藩体制から西洋的近代統治体制に移行した明治維新、そして第二次世界大戦の敗戦によるGHQ…

防災訓練に参加して

今日、地元(町内会組織)の防災訓練に参加した。町内会の組長中心に、総勢約400人程度。8:15に集合場所に集まり、8:30過ぎに避難先兼防災訓練実施場所となっている地元の小学校に行く。実はこの移動が「避難誘導訓練」となっていたことを後で知る。一言の説…

忘れ得ぬ夏の帰省

お盆休み(8/8)にETC割引の高速道路で帰省した。高速道路のETC搭載車両は既に81%(全国平均)に達している。そこに割引である。とにかく混んだ。埼玉の自宅から徳島の実家まで約700km。朝5:00過ぎに家を出て、厚木ICから東名高速道に乗った。ここまでは従来…

「孤独」の時代

共同通信の配信に目がとまった。 「高齢者の万引「動機は孤独」 4人に1人、警視庁調査」とある。 この調査は、4月20日から6月30日にかけ、警視庁が万引で摘発した合計1,050人対象に、取り調べ内容を基に、担当者が規定の調査票に記入する方式を採ったとのこ…

元気な高齢社長

高齢者が元気である。特に、高齢者社長。 有名な高齢社長のトップは信越化学工業の金川千尋(かながわ ちひろ)社長。1926年3月15日生まれというからまさに大正最後の年(大正から昭和への移行はこの年の12月25日)に生まれ、御年83歳。増収増益を引っ張り、…

農業について想ふ

最近、「農業」が「食の安全」に関連して、そして「雇用の受け皿」さらには「成長産業」として注目を浴びているがその実態、本質はいかばかりか。 食の「安全」には大別して3種類の意味がある。第一は、中国製の毒入り冷凍餃子事件やメラミン入り中国製粉ミ…

「政権党」という用語の台頭

最近、「政権党」という用語がにわかに浮上している。本日の東京新聞の朝刊(2009年7月19日)によれば、「民主党は、政権を担当する政党の呼称に関し、従来の『与党』は意味があいまいで政治の責任を不明確にしているとして『政権党』に改める」と報道されて…

 成功ルールが変わる! カラオケ資本主義を超えて

Jonas Ridderstrale、Kjell A Nordstrom 中山ゆーじん訳「KARAOKE CAPITARLISM Management for Mankind」、2004年10月1日第1版第1刷発行、PHP研究所 本著は、スウェーデン人の経済学者が「考えること自体を勧めること」、「この時代に最も有効な武器、つまり…

 プロフェッショナル進化論 「個人シンクタンク」の時代が始まる

田坂広志、2007年5月2日第1版第1刷発行、PHPビジネス新書 本書は著者の性格・経歴から来ているのかもしれないが、かなりシステマチックというかまさに「シンクタンク」マンらしい構成、論理立てとなっている。やや、「言葉」に拘っている感じがなきしもあら…

[書評] 「知の衰退」からいかに脱出するか?

大前研一著、2009年1月30日初版第1刷発行、光文社 この本を読むと、著者が考え実践してきたことのつながりが見えてくる。「知の衰退」を危惧し警鐘を鳴らし、「考える」個人・国にすべくいろんな事を試み、今も実践しているが未だその目的達成できずにいるこ…

[劔岳 点の記」を観る

一昨日(2009年5月29日)、「新田次郎」原作、カメラマン「木村大作」の初監督作品、そして浅野忠信、香川照之、松田龍平、宮崎あおい等出演の「劔岳 点の記」の試写を東商ホールにて観た。監督兼撮影の木村大作氏は黒沢監督作品の撮影助手を経て、「八甲田…

「橋渡し」について想ふ

2009年4月14日夜遅くNHKで放送された「爆笑問題のニッポンの教養」を見ていたら、東京大学の山内昌之教授が、「宗教に寛容な日本はイスラム教世界とキリスト教世界の橋渡し役ができる」と言っていた。言われてみると確かにその通りと思う。ハッとさせられた…

[書評]クラウド化する世界 −ビジネスモデル構築の大転換−

ニコラス・G・カー著、村上 彩訳、2008/10/9初版第1刷発行、翔泳社 本書は最近話題となっている「クラウド・コンピューティング (cloud computing) 」がもたらすビジネスモデル、さらには社会・経済への影響を解き明かしている。 そもそも、「クラウド・コ…

歌謡コンサートに想ふ

昨日(2009/2/10)NHK歌謡コンサートを見に行った。生放送の番組である。抽選による無料である。開場18:30、20:00開演(放送開始)ということで、18:00前に原宿駅に降り立つ。なんか凄い賑わいである。歩道から人が溢れている。どうも安室奈美恵のコンサ…

寒風の京都を歩く

この2月1日から2日にかけて久しぶりに京都に行き、散策した。京都は学生の頃は京都大学の大型計算機を使うためによく来ていたが、殆ど駅と計算機センターと宿舎(京都教育文化センターでの蚕棚の部屋)の往復が主体であった。社会人になっても、京都大学に直…

新年に想ふ

遅ればせながら、あけましておめでとうございます。 本ブログも昨年の後半は別途新たな資料づくりに追われ、なかなか新規アップができなかった。今年は少なくとも週一でアップしたいと念じている。「ほぼ日刊イトイ新聞」風にいえば 「ほぼ週一ブログ」をめ…