ロシアのウクライナ侵攻 1ヶ月の動静

ロシアがウクライナに侵攻(2022年2月24日~)して、1ヶ月が経過した。いつの間にか、「コロナ禍」から「プーチン禍/戦時モード」に、メディア、世論がシフトしている。
日本の国会でも、ウクライナのゼレンスキー大統領がオンライン演説(3月23日)を行った。

【避難者数】

1200万人:ウクライナ国内で避難できずに現地にとどまっている人々の推定数
約650万人:ウクライナ国内で避難生活を余儀なくされている人々の推定数
360万人以上:避難を強いられ国境を越え近隣諸国へ逃れた人々の現在の数
(2022年3月22日現在)

出典:ウクライナ 国連UNHCR(国連難民高等弁務官事務所)協会

資料:【詳細】ロシア ウクライナに軍事侵攻(25日午前2時~)2022年2月26日 5時53分 NHK 

資料:『サピエンス全史』のユヴァル・ノア・ハラリ氏、ウクライナ侵攻を受けてガーディアン紙に緊急寄稿。全文公開! ユヴァル・ノア・ハラリ 2022.03.04 Web河出

資料:欧州経済見通し コロナ禍の次はプーチン禍 2022年3月22日 大和総研

資料:2022年ロシアのウクライナ侵攻 フリー百科事典『ウィキペディアWikipedia)』
資料:外務省 ウクライナ 
資料:資料:ゼレンスキー大統領の国会演説全文。「侵略の津波を止めて」日本に訴える ハフポスト日本版編集部 2022年03月24日 16時58分 JST | 更新 2022年03月24日 JSTHUFFPOST

侵攻されているウクライナに対する軍事支援、人道支援とロシアに対する経済制裁がきっかけとなり、第二次世界大戦以来の戦後枠組みが一気に変化し始めている。
戦後の枠組みの象徴としての戦勝国/連合国主導の枠組みとなっている国際連合の賞味期限なのかもしれない。第一次世界対戦後にできた国際連盟が機能せず、第二次世界対戦に突入したのを想起する。

資料:G7とNATO、ウクライナ軍事支援や対ロ制裁強化で合意 2022年3月25日7:24 午前19時間前更新 2022年3月25日7:24 午前19時間前更新
資料:国連総会 ウクライナの人道状況改善求める決議案を採択 2022年3月25日 11時44分 
資料:国際連合:その憲章と機構 国際連合広報センター
資料:国際連盟の設立と国際社会における普遍性の追求 流通経済大学 講師 湯浅 拓也 2019/11/05

戦争の仕方にも大きな変化が生じている。第一次・第二次世界大戦では、戦車、航空機、潜水艦、空母、そして毒ガスや原子爆弾/核兵器が投入された。そして、1990年代以降、米国においては「サードオフセット(第3の相殺戦略)」、中国においては「超限戦」(あらゆる手段を駆使する制約のない戦争 Unrestricted Warfare)」)が云われ、地上の法制約空間・リアル空間を超えた空間(宇宙空間、サイバー空間)へと軸足がシフトしている。

資料:空軍、戦車、化学兵器…近代戦の礎となった第1次世界大戦 終結100年 Nov 12 2018 

資料:ロシアのウクライナ侵略と核威嚇 戸崎洋史(日本国際問題研究所軍縮・科学技術センター所長)2022-03-02 日本国際問題研究所

資料:安全保障の空間的変容 鈴木一人 国際問題 No.658(2017年1・2月号) 日本国際問題研究所
資料:中国が仕かける超限戦の実態と人民解放軍改革 既得権を奪われる改革にPLA内部の不満が爆発する恐れも 2016.2.9(火)渡部 悦和 JBpress
資料:米中新冷戦の主戦場はサイバー攻防戦 U.S., China's Cold War Is Raging in Cyberspace 2020年9月17日(木)17時45分 Newsweek

ウクライナ侵攻では、その一端が垣間見えている。ドローンが投入され、SNS等による情報戦・サイバーアタック戦が生じている。核が抑止力ではなく、使用リスク化している。

資料:ウクライナの善戦を支える「ドローン」がロシア軍を次々と撃破する理由とは 部谷 直亮 2022年03月23日 文集オンライン JIJI,COM
資料:ウクライナ侵攻は「第一次情報大戦」 市民も草の根で対抗 2022年3月7日(月)18時25分 Newsweek
資料:ロシアのウクライナ侵攻では「サイバー戦争」も勃発、なりすまし詐欺やランサムウェアなどを駆使した戦い方 DLIS・柳谷 智宣2022年3月25日 07:25
資料:【解説】 核使用のリスク、どれくらいあるのか ロシアのウクライナ侵攻 2022年3月1日 ゴードン・コレラ安全保障担当編集委員、BBCニュース
3/29追記:

ウクライナの国営通信事業者に「大規模サイバー攻撃」--「無力化」したと当局発表 ZDNet.com 2022-03-29 11:01

チェルノブイリ原発占拠のロシア兵「大量被曝」の可能性 2022/03/29 15:30 Forbes Jappan

ウクライナの防衛の踏ん張りは、ロシアの想定外とされるが、その踏ん張りこそが世界の支援を引き寄せていると云える。改めて、「自主防衛」の重要性を再認識させられているが、日本国として日本人として、そうした準備と覚悟がどこまであるか。新たな戦後体制の枠組みづくりにどういう形でコミットしていくか。試されている。