働かせ方改革
最近、「働き方改革」が議論されているが、その実相は「働かせ方改革」でなかろうか。そもそも、国主導で、個人の働き方を云々するのはおかしい。人を雇い働かせる側に対して、働かせ方を規制するのであれば分かる。長時間労働問題、過労死問題等を引き起こさないための対策や、ワークライフバランスに配慮した対策、これは全て雇う側の働かせ方の問題であり、「働かせ改革」と云った方が目的、論点が明確になる。
続きを読む地方創生が謳われ、全国各地で地方創生に向けて様々が取り組みがなされている。そうした中で、やはり、最大の課題は地場に根付いた地方創生のリーダー的人材を含む専門家の存在の有無ではなかろうか。
▶地方創生をめぐる経緯と取組の概要 ― 「将来も活力ある日本社会」に向かって ― 内閣委員会調査室、立法と調査 2015. 12 No. 371
▶まち・ひと・しごと創生総合戦略(2017 改訂版) 平成 29 年 12 月 22 日
こうした課題に応える本が最近出版された。それが、「着地型観光の創り方 地方創生ディレクター」(編著:青山学院大学 玉木 欣也、第1版 2017年10月1日)である。これは、青山学院Hicon ブックス 地方創生シリーズ 第二弾として出版されたものである。因みに、第一弾は「地方創生プロデューサー」である。
続きを読む最近、「トトロの森」、鳥獣被害、木質バイオマス等により、里山への郷愁、関心が高まってっているが、そもそも里山とは何か、定義は様々で確定していないが、要するに「原生的な自然(人が住まない奥山・深山)」と「平場・まち場」の中間に位置する人の手が入ったあるいは人が利用してきた山(森林)を意味する。
環境省は、「都市域と原生的自然との中間に位置し、様々な人間の働きかけを通じて環境が形成されてきた地域であり、集落をとりまく二次林と、それらと混在する農地、ため池、草原等で構成される地域概念である」と定義する「里地里山」(国土 の約4 の面積。二次林約800万ha、農地等約700万ha)の概念を提示している。
▶里地里山の保全に向けて ―二次的な自然環境の視点から―、国立国会図書館、レファレンス 2008.3
続きを読む日本品質「Japan Quality」に対する信頼・神話が崩れかけている。
2006年のタカタのメキシコのエアバック工場での原因不明の爆発以来、死傷者を出してきた問題が今年の1月に米国で司法的に決着、そして6月に負債総額1兆円超の戦後最大の倒産に至り、米国キー・セイフティー・システムズKSS(1年前に中国の均勝グループが買収)に1,750億円で事業譲渡されることになった。この間、タカタはメーカーとしての原因究明等の当事者意識、責任感が希薄であった。
続きを読む本ブログで2年半前(平成27年2015.02.15)に、「ふるさと納税の仕組みと効用」と云うタイトルでふるさと納税のことについて言及したが、最近、ふるさと納税の返礼品が過剰ではないかとの議論が起きている。これは、返礼品が制度趣旨を超えるような高額なものや多様なものが少なくないことや、東京都特別区等で住民税が減収したことによる異議が唱えられたこと等による。
▼ふるさと納税で「赤字4億円」…町田市長が批判、読売新聞、2017年02月18日
▼ふるさと納税に関する現況調査結果、自治税務局市町村税課、平成29年7月4日
【参考】ふるさと納税の受入額に対する返礼品の調達に係る費用の比率
109,081百万円/284,409百万円=38.4% (昨年度結果:38.3%)
録り溜めていた「日本でいちばん長い日」(2016.1.6Blu-ray&DVD Release 。テレビ放送2016年8月14日 日曜洋画劇場」を1年遅れでようやくみることができた。お盆に帰省しなかったことと、風邪で寝込んでいたおかげである。
続きを読む最近、線状降水帯の長時間停滞による「集中豪雨」や、散在する降水域による「局地的大雨(ゲリラ豪雨)」による大雨が全国的に発生している。特に、線状降雨帯による集中豪雨はこれまでの河川計画で想定していた計画高水位を遙かに超える時間雨量を長時間にわたってもたらし、大きな土砂災害や洪水氾濫被害を惹起している。
▼集中豪雨・局地的大雨(ゲリラ豪雨)はなぜ発生するのか、気象庁、国土交通 2010.8-2010.9
治水計画の前提と対策を見直す必要があるが、対策のすべてをダム・堤防というハードに頼るかどうかは、里山から海に至る川の流域圏全体としてのあり方(すなわち、まちづくり)から再考する必要がある。
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