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笠間民芸の里・水戸偕楽園を観る

Business Model 催評 地方・ふるさと

週末を避け、月曜日(2017年3月13日)に、生憎の曇天であったが、笠間焼で有名な笠間市にある「笠間民芸の里」(民営)にお邪魔した。そして、その後、梅まつりを開催中の水戸の「偕楽園」を観に行った。

笠間民芸の里

朝、自宅を8:30頃出発し、関越自動車道の所沢ICで高速道路に乗り、東京外環自動車道を経由し、常磐自動車道の石岡小美玉スマートICで降り、しばらく一般道を走り、笠間民芸の里に10:30頃、到着した。約2時間。スマートICを降りてから笠間にかけての家並みをみていると屋根瓦がしっかりしたしつらえの良い建物が多い。なんとなく、雰囲気が神奈川県の大磯町と似ているなと感じる。

笠間民芸の里は、「笠間芸術の森公園」(茨城県都市公園笠間市が指定管理者) に道路(ギャラリーロード)を隔てた一画に立地している。面積約5千㎡の敷地の縁に沿って長屋風の25の事務所・店舗スペースがある。利用者が減り、空き店舗が増え、これをなんとか再生して活性化したいと、NPO法人グランドワーク笠間を立ち上げた塙 理事長が友人の副理事長と一緒にタンス預金で建物部分をすべて買い取り(敷地は借地)、ソーシャルビジネスとして行うために「ソーシャルかさま㈱」を設立し、運営しているとのこと。買い取ったときには10箇所の空きスペースがあったとのこと。その再生プランを送って頂いたので、現地を診てみたいと思い、今回訪れた次第。

以下は、当日は曇天でかつ休店日だったため、好天の営業日の雰囲気がわかるものとしてご提供いただいた現地の写真。

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2012年、70歳のときにNPO法人グランドワーク笠間を立ち上げ、いままた2017年、75歳にして、リスクをとって、コミュニケーションビジネスの母体としての会社を立ち上げ、リアルなプラットフォームを創ろうとする意欲には敬服するのみである。

会社経営のキャリアを有するシニアの方がリタイア後、地元で自らリスクを取りながら、こうした活動を行っていることは、地元自治体にとってもありがたいはずであり、宝である。地元笠間市との関係は現段階ではないとのことであるが、地方自治体はこうした事業体とお互いにWin-Winとなるように、もっと積極的に連携・協働・支援を考えてもいいのではなかろうか。

いずれにしても、いかにしてこの笠間民芸の里を再生していくのか、そして持続していくのか。まずは、その存在を周知し、コンテンツを訴求し、集客する必要があるが、その際の課題を以下に未熟考ながら列挙してみた。


1.再生コンセプト・コンテンツにあった施設空間の名称化

  • 現在の「笠間民芸の里」の名称ではギャップがある。

2.笠間芸術の森公園等に隣接している立地の良さを活かした連携と差異化
3.既存建物内だけではなく、広い屋根と駐車場を活かした賑わい交流空間化
4.これからの地方に必要とされる老若男女が集い育つ拠点化

  • 巷間云われる「CCRC(Continuing Care Retirement Community)」ではなく、もっとアクティブな「CCAC(Continuing Care Active Community)」こそが日本の地方にはふさわしい。

5.公営ではできない民営らしいアジャイルスタイルでのコミュニティビジネス起こし
6.経営・運営を行い承継する人材発掘・拡充
7.リスクマネジメントの実施
8.こうしたコミュニティビジネス拠点の全国的なブランド化・NW化

  • 道の駅のようなイメージであるが、笠間民芸の里に隣接したエリアに道の駅を併設する方法もある。

参考までに、向かいにある笠間芸術の森公園についてWEBで調べてみると、駐車場1,000台を有する敷地面積54.6haの規模であり、「指定管理者による公の施設の管理運営状況(平成27年度分)」 によると、年間約48百万円(指定管理料)をかけながらも年々利用者が減少し、27年度の年間利用者数は81万人となっている。さらに、この公園に隣接して、笠間工芸の丘KASAMAクラフトヒルズ茨城県窯業指導所「匠工房・笠間」も立地している。

笠間民芸の里を辞した後、せっかくなので、向かいにある笠間芸術の森公園に寄ってみた。施設は休館日であったが公園そのものには入れるので、中に入り、小高い場所から、笠間民芸の里を見る(下記写真)と、確かに見えるが、風景に溶け込みすぎて、笠間民芸の里と知っていないとそうとはわからない。せっかくの好立地が活かせていない。公園からよく見える平屋建ての広い屋根を使わない手はないと再確認した次第。

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水戸の偕楽園

笠間から一般道を使って水戸の偕楽園に行った。所要時間約40分。偕楽園は、2月18日から3月31日まで「水戸の梅まつり」が開催中で、平日でもそれなりに来園者がいる。偕楽園を訪れるのは初めてである。これで、日本の三名園(兼六園、後楽園、偕楽園)をすべて観る事ができた。

偕楽園の桜山第二駐車場(駐車料金500円)に車を止め、梅桜橋を渡り、表門方面から梅林を散策した。開花のピークは過ぎてすぎていたが、それでもなかなかのものである。この梅林は水戸藩第9代藩主の徳川斉昭が非常食用のために計画したとのこと。約100品種、3,000本の梅の木が植えられているとパンフレットには記載されている。

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梅を見ていて、有名な梅の木「虎の尾」の脇に「QR Translator」によるQRコードの掲示板を設置しているのに気づいた(下記写真右下)。これは、知己の方が役員をしている関係でその仕組みを知っていたが、実際に使用されているのを見るのは初めてであった。QRコードを読み取ると確かに日本語の説明案内URLが出てきて、それをクリックすると、梅の木の説明が読める(下記写真下の説明画像)。

しかし、その仕組みをしらない人が多いのか素通りしている人が多い。仕組みを入り口なり、あるいは公式サイトできちんと案内しておく必要があるのでは思った次第。多言語対応ができているので、インバウンド対策として最近話題になっている。使い途は全国、さらには世界中で色々ありそうである。

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参考:QR Translatorとは(HPより)
看板や印刷物をとても簡単に多言語化出来る世界で初めてのソリューションです。 サイト上から発行されるQRTコード*を看板に設置したり、文書と一緒に印刷してご利用下さい。 ユーザーが自分の携帯端末でコードを読み取ると、ユーザー端末の言語設定を認識して翻訳文を表示させます。 QR Translatorの仕組みは日本で特許を取得、PCT(特許協力条約)に基づく国際出願も完了しています。

梅林を散策してから好文亭(入園料200円)に入る。好文亭は、徳川斉昭自らが設計した木造2層3階建ての建物である。梅林や遠くの山を観ながら、詩歌を詠み、慰安の語らいがあったことに思いを馳せるとなかなか贅沢な空間である。雨戸を建物の角の柱をそのまま回して向きを変えるコマのようなものが設置されていて、日本建築の伝統の知を垣間見た。

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その後、再び、観ていない梅林エリアを散策した後、帰路についた。園内及び周辺に昼食をとる所がなかったので、常磐自動車道の守谷SAで軽い昼食を取り、帰ってきた。色々と得ることの多い1日であった。

「東芝」の迷走

時評 リスクマネジメント 東芝

不正会計問題からの再生を吹き飛ばす原子力事業債務問題

シャープに続いて、東芝が迷走している。平成27年に発覚した不正会計問題(東芝自身はいまだ、「不適切会計」と自称。「不適切会計問題への対応について」東芝HP)だけでも市場での存在を問われるべき状況にある東芝が、当該3社長時代に推進した原子力事業部門の経営悪化が顕在し、債務超過に陥りそうになっている。米国で平成31年から始めるシェールガス由来の米国産液化天然ガス(LNG)事業でも、最大で累計約1兆円の損失が発生する可能性がある(産経ニュース)とのこと。

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「惑う After the Rain」 を観る

History Life 映評

2016年1月16日、ニッショーホール(日本消防会館)で、「惑う After the Rain」を試写会で観た。明日(1月21日)から全国でロードショーとのこと。

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試写会当日、開場30分ほど前に着くと、既に会場入口の外に行列ができていたが、寒波の影響もあり、寒いので18:00の開場予定を10分早めてくれた。こういう配慮はたとえ10分でもありがたい。

そして、18:30から上映に先駆けて、この作品の監督である林 弘樹監督と、主演の二人の女優(佐藤 仁美、中西 美帆)が着物姿で登場し、壇上でトーク。監督は、北野武監督の助監督をしていた「次世代監督の筆頭として注目を集めている」とのことである。パンフレットには、「日本映画界屈指のスタッフが結集」と書かれていたが、監督も「細部に拘って撮った」と云っていた。そして、さすが、二人の女優は女優らしい。華やぐ。

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無形文化遺産に決定した「秩父夜祭」を観る

History Hot spring News 催評 地方・ふるさと 旅評

秩父の夜祭

2016年12月3日(土)、「秩父の夜祭」を初めて観に行った。この夜祭は秩父神社例大祭で、京都の祇園祭、飛騨の高山祭とともに日本三大曳山祭りの一つとして知られている。花火が6千発あがり、山車と花火が一体となっているのが特徴とのこと。

15:22、西武所沢駅から西武鉄道のレッドアロー号に乗り、西武秩父駅に向かうが、臨時電車が出ていることもあり、特急でありながら途中停車があり、いつもより時間を要する。秩父駅に近づくに連れ、電車内のトイレに立つ人が多くなり、列をなしている。

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歴史の転換点

Business Model History News

いまは、歴史の転換点か

イギリスがEUからの離脱を国民投票で決定し、アメリカの次期大統領が選挙でトランプ氏に決まった。アジアでもいろんな動きが蠢いている。グローバリズムナショナリズムの相克が起きている。相克状態が故に、従来感覚での予想を超えた国民の選択結果が生じている。

そして、国境を超えて、クラウドコンピューティングが進展・普及し、Iot、AI(デープラーニング)、ブロックチェーン等の技術が産業革命以降の生産・サービスのあり方に一大変革を惹起しつつある。

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高尾山を登る

Business Model History Hot spring 旅評

ふと思い立ち、3連休の最終日の体育の日(2016.10.10)に、東京・八王子市にある高尾山(標高599m)に登った。あいにく、どんよりとした天気であったが、人出はすごかった。外国人も結構いた。さすが、年間250万人超の観光客を誇る東京近郊の人気スポットだけのことはある。2007年(平成19年)から連続して、ミシュランガイドで、最高ランクの“三つ星”の観光地に選出されているとのこと。

自宅を9時過ぎに出て、電車を乗り継ぎ、10:45頃、京王電鉄高尾線高尾山口駅につく。ここから、5分ほど歩いて高尾登山電鉄のケーブルカーの駅(清滝駅)前につく。ここから高尾山の山頂に向けていろんなコースがある。今回はケーブルカーに乗らず、コースがほぼ石畳舗装された初心者向けの1号路(表参道コース)を歩いて上ることにした。

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農業の「営農」と「楽農」について

Business Model 地方・ふるさと 提言

ある方から「楽農」と云う言葉を教えられた。そのような言葉がすでにあるのかWEB検索してみると、いろんな主体で使われているようである。

楽しくて、楽な農業 ⇒ 『楽農』を実践、情報共有 及び 普及していきたい! 「楽農しよう会」遊農(遊びながら農に親しむ)+習農(農作業しながら自然から学ぶ) 「楽農くらぶ」(NPO法人自然工房めば)楽しみながら農業を「体験」「学習」する事を目的に活動している農業サークル「楽農」4H(明治大学)暮らしの中で県民の誰もが気軽に「農」を学び、体験し、実践できる拠点を「楽農生活センター」(公益社団法人兵庫みどり公社)自然の中で芸術・文学・健康・楽しい農園をテーマにした施設「楽農クラブ小谷」

要するに、これまでの農政が主眼としてきた農家でもなく、産業としての「営農」でもない、非農家の方が非営農の農業を楽しむと云う意味での「楽農」である。

これは、昨今の農家の後継者がいない、耕作放棄地が拡大している、一方で農地を何らかの形で使いたいというニーズは多いとい状況を考えると極めて重要な概念を示している。

そもそも日本の農業は確かにかっては重要な産業であったが、果たして現在も産業として成り立っているのであろうか。補助金がないと農業・農家経営が厳しいこと、農家としての継続意志の減退、農家の後継者がいないあるいはさせたくないこと、JAの営農支援機能が低下していること、耕作放棄地が拡大していること等は、産業としての農業すなわち営農が成り立ち難い証左と思われる。

2015年農林業センサス結果の概要(概数値)(平成27年2月1日現在) [11月27日公表] 0004

耕作放棄地の推移

0003 耕作放棄地は、「2017年の日本全体の耕作放棄地面積は琵琶湖の面積の5.7倍、耕地面積の8%にまで達し、近年は、販売農家の耕作放棄地面積が減少している一方、土地持ち非農家(農家以外で、耕地及び耕作放棄地を5アール以上所有している世帯)や自給的農家の耕作放棄地面積が大きく増加している。特に、生産性が低い中山間地での耕作放棄地が多い」と農水省のHPに記載されている。

そして、その対策として、「担い手へ貸し付けるか自ら耕作するなど、耕作の継続が重要である」(農水省HP)としているが、これができないから耕作放棄地が増えているのであり、ソリューションになっていない。いつまでも、営農・農家至上主義ではこうした状況を打開できないのではなかろうか。

農業/農用地空間、特に里山林業)も含めた中山間地は、国土保全、流域圏(山場-平場-漁場)維持、地域創生、鳥獣対策等の観点からも守っていく必要がある空間である。とすれば、どうすべきか。農業をどう考えるべきか。

まず、農業の概念を次の3つの分けて考えるべきではなかろうか。そのいずれにも該当しない場合は農転(他用途への転換)とならざるを得ない。 ①営農:農産品の生産・販売を目的とする産業としての農業(従来の農政の主軸) ②楽農:非農業人を相手に農地を利用したサービス提供を目的とする農業 例:観光農業、クラインガルテン/市民農園、体験農園、 その他各種サービス(林業・林家等との連携を含む) ③自農:自ら食べる農産物を生産するだけの自給農業

生産性が低くならざるを得ない中山間地や、耕作放棄地となる可能性の高い農地、そしてすでに耕作放棄地となっている農地等は、「営農」ではなく、「楽農」あるいは「自農」を軸として考えるべきである。従来の営農だけを念頭に置いた農業政策とは法制度等においてギャップが生じるが、政策ターゲットが変われば、当然、政策体系・運用基準も変わらざるを得ない。

そして、重要なのは、営農、楽農とも、その空間を持続的に維持していくには、経営的に成り立つことが不可欠であるが、もはや、農家単独では経営的に限界があることは現状が証明している。これを打開するのは、組織的経営ができる事業体に向けた農家群の組織化(農業法人)が不可欠である。その際、農家群は農業法人の一員と参加するも、組織経営、マーケティング等のノウハウ・経験を有したプロフェッショナルの参加も欠かせない。一般企業と連携した農業法人でも良い。一般企業が農業法人を起こすも良い。

いずれにしても、営農をめざす農業法人は国内外を相手に農業法人として採算のとれる道を探れば良いし、楽農は非農業人を対象に新たな枠組みの農業サービスの提供者として道を探れば良い。ポイントは、「農地」の集約化・集団化ではなく、「農家」「農業人」の集約化・集団化(経営事業体としての組織化)である。JAもそうした意味での組織体に再生できれば存続の意味があるかもしれない。

農業の担い手としての経営事業体(農業法人)への脱皮ができて始めて、営農も楽農も自律でき、農地・農業がダイナミックに維持され、イノベーションも起こるのではなかろうか。それこそが、地方創生の真の道筋かもしれない。各地で、こうした動きが勃興することを期待したい。

2016リオ・オリンピックを観て

History News 催評 時評

2016年8月22日、2016リオ・オリンピックが閉幕した。心配された会場準備もなんとか間に合い、治安も何とか保たれていた。開会式もセンスのあるものだった。難民五輪選手団(選手10人)も参加し、オリンピズムの根本原則4を具現化するものであった。どういう状況下でも、与えられた環境で最高のパフォーマンスを出し切り、感動を与えるのが最高のアスリートであることを再認識させられた。

オリンピズムの根本原則 <日本オリンピック委員会サイトより抜粋> 4 スポーツをすることは人権の 1 つである。 すべての個人はいかなる種類の差別も受けることなく、オリンピック精神に基づき、スポーツをする機会を与えられなければならない。 オリンピック精神においては友情、連帯、フェアプレーの精神とともに相互理解が求められる。

頑張り踏ん張った日本選手

日本選手のすばらしいパフォーマンスが連日見られた。水泳の男子400m個人メドレーに始まり、陸上男子400mリレーへと、日本選手が獲得したメダルは金12、銀8、銅21で、それぞれのシーンが感動的であった。やはり、4年後の2020TOKYO開催が刺激になっているのだろうか。本当に、すばらしく期待以上の結果であった。メダル獲得後のインタビュアー、スタジオ司会者の質問等が相変わらずワンパターンのしょうもないレベルで、アスリートの矜恃を引き出す域にはなかったのが残念ではあったが。

リオ・オリンピックの国別獲得メダル数

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愛ちゃんの存在感

卓球の「愛ちゃん」が、「銅」の字を分解すると「金と同じ」と云っていたのが印象に残った。確かに、云われるとその通りである。愛ちゃんは宿舎のトイレを直したり、愛ちゃんの恋人が台湾人の為、中国の東北なまりだった愛ちゃんの中国語が、台湾なまりになっていると、中国のネットで話題になっていたりと、愛ちゃんは日本を超えて話題になっていた。小さな頃から全国民が見ていた「泣き虫愛ちゃん」が相変わらず泣き虫ながらも、責任感を持った卓球女子のリーダーとして成長している姿を見ると、なぜかうれしくなるのはなぜだろう。その愛ちゃんにも15歳の伊藤美誠選手という後継者が現れた。

福原愛の中国人気話題に SNSフォロワー激増、英メディア「中国人のハート盗んだ」「もう中国に帰ってくるな!」リオ五輪・福原愛に人民から大ブーイング その意外な理由とは?

新陳代謝は進化の象徴

今回のオリンピックで特徴的なのは、レジェンドが生まれる一方で、レジェンドを追いかけ新陳代謝が起きていると云うことであった。伊調馨選手の4連覇、4連覇を逸した吉田沙保里選手がレジェンド化する一方で、彼女らを目標にしてきた国内外の若い選手が台頭してきている。

体操個人総合三連覇の内村航平選手もレジェンド化する一方、内村選手を追い詰めたオルグ選手(ウクライナ)や、内村選手の後継者に目される白井選手等、こちらも若手が台頭してきている。

すでにレジェンドだったボルト選手(ジャマイカ)も、陸上男子100m、200m、4×100mリレーの3冠を3大会連続で達成し、さらにレジェンド化した。最後の4×100mリレーの第4走者で走るボルト選手の右横のレーンで、あの陸上大国と云われたアメリカを抜き、2位で走り切った日本チームは全員若い。まさに、新陳代謝を象徴する場面であった。

前回オリンピックで惨敗した日本男子柔道は、井上康生新監督の下、全階級の選手がメダルを獲得した。まさに、生まれ変わった。こちらは監督の新陳代謝の証左であると云える。

男子柔道、復権の全階級メダル獲得。井上康生監督が変えた代表の空気。

いずれにしても、新陳代謝の進んでいるスポーツは勢いがあり、わくわくする。この意味で、新陳代謝というか、若手が台頭してこないマラソンが男女とも気になる。何かを根本的に変えないと世界との差がますます広がりそうである

世界それぞれのオリンピック そして2020TOKYOは

オリンピックの映像は世界各国それぞれで編集され放送されている。日本で見ていると、日本人選手が活躍している種目が中心でそれ以外はなかなか放送されない。当然、この逆もあるわけで、他国でみればまた違ったオリンピックになっているのだろうと推察される。世界各国のオリンピック放送の比較紹介番組があればおもしろいのだが。

アメリカで五輪を見ていると「柔道」などないかのようだ

閉会式には、着物姿の小池新東京知事が出席し、2020TOKYOに向けて五輪旗を受け取った。いよいよ4年後の開幕に向けて準備が本格化する。平和の祭典にふさわしい2020TOKYOを期待したい。負のレガシーではない、真に将来につながるレガシーが生まれることを期待したい。そこには、あらゆる場面において、イノベーション(新陳代謝)が不可欠である。オリンピックはそうした起爆剤になり得る場である。リオ・オリンピックを見てそのことを再認識した。

シェアリングエコノミーとプラットフォーム

Business Model 地方・ふるさと 時評

シェアリングエコノミーとプラットフォームの本質と違いは何か

最近、シェアリングエコノミー(collaborative economy 、sharing economy)とプラットフォーム(platform)と云う言葉が時代を表す用語になりつつある。

シェアリングエコノミーとは何か? 欧州委員会報告書「シェアリングエコノミーに関する欧州のアジェンダ」の日本語仮訳[一般社団法人シェアリングエコノミー協会] 本報告書において、「シェアリングエコノミー」とは、物品又はサービス(多くの場合、私人が提供する。)の一時的な利用に開かれた市場を形成するシェアリングプラットフォームによって事業活動が促進されるビジネスモデルをいう。シェアリングエコノミーの参加者は次の3つのカテゴリーに分けられる。(ⅰ)資産、資源、時間及び/又はスキルを共有するサービス提供者―これらは時折サービスを提供する私人(「ピア」)又は専門的に活動を行うサービス提供者(「専門サービス業者」)と呼ばれる。(ⅱ)これらの利用者。(ⅲ)サービス提供者とユーザーを―オンラインプラットフォーム(「シェアリングプラットフォーム」)を通じて―つなぎ、これらの間の取引を促進する intermediaries(翻訳者注:日本法における「仲介」の概念と一致しないため、疑義を避けるため、「仲介」という訳語を用いない。)。一般に、シェアリングエコノミーの取引は、所有権の変動を伴うものではなく、営利又は非営利目的で行うことができる。

シェアリングエコノミーは、客室をシェアする旅館・ホテル業、物品(自動車、介護用具等)のレンタル/リース業、さらにはタクシー・ハイヤー等のサービス業にみられるように、従来からも成立している。これら従来スタイルのシェアリングサービスは、サービス提供主体が建物や物品・サービスを自ら提供する形態であり、資本力を必要とする。

これに対して、最近、新たなビジネスモデルとして話題となっているのが、インターネット(PCやスマホ)によるシェアリングプラットフォームを介在する新たなシェアリングエコノミーである。

プラットフォームは、様々な定義(参考:仕組みづくりのプラットフォーム)がされているが、社会システム論的に云えば、多様な主体や活動に対してインフラ的な機能を提供する仕組みの場である。最近は、場としてインターネットを活用し、人材調達・就労、ものづくり・産産連携、EC(物品等売買)、資金調達等、様々な分野で仲介・マッチング機能サイトの形態のプラットフォームが増えている。クラウドソーシング、クラウドファンディング等もこれらの一形態である。

つまり、シェアリングエコノミーは経済活動形態であり、プラットフォームは手段形態である。最近勃興している新たなシェアリングエコノミーのビジネスサービスはその実現方法として、インターネット(PC、スマホ)によるプラットフォーム形態をとり、個人同士で、サービスの提供・利用をおこなうところに特徴がある。

その本質は、個人の所有するリソースの一部(空き部屋、マイカーの空き時間等)を、利用したい個人に直接提供する仕組み、つまりは究極のカスタマイズビジネスをグローバルレベルで成立させていることにある。

その効果は、個人ベースでの新たな就労機会つまりは収入獲得源の創出、低価格によるサービス利用機会の多様化、個人ストックの共有促進=循環経済の促進等である。

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当然ながら、既存の法制度下で営業してきた当該サービス提供業界と軋轢を引き起こしているが、それは時代の変わり目には常に起きる。徒に、既存法制度・事業者を守るのではなく、既存事業形態ではカバーしきれないニーズに応えるビジネスモデルとして、市場の評価・選択に任せる仕組みを考えるべきである。イノベーション(創造的破壊)とはそうしたものではなかろうか。

海外におけるシェアリング・エコノミー型サービスの例 0004

(出典)総務省「社会課題解決のための新たなICTサービス・技術への人々の意識に関する調査研究」(平成27年)

Airbnb(エアービーアンドビー)のもたらすもの

Airbnbは、2008年に創業(米国)し、いまや世界191国、3,400都市の個人の空き部屋200万件が登録されて、累積利用者数60,000万人を超える(2016年7月31日現在HPより)。

この個人の空き部屋をAirbnbと云うシェアリングプラットフォームを利用して貸し出す仕組みは、いわゆる「民泊サービス」の仲介業的なもので、現在の日本の法律では微妙な位置づけとなっている。しかし、ホテル・旅館では味わえないサービス、多様な価値観に応える方法として合理的である。

さらには、この仕組みは、地方のお客の少ない民宿施設や、超高齢社会で空き室・空家が増えつつある日本においては、高齢者が特段の新たな投資をすることなく、年金以外の収入確保の方法としても期待できる。

参考:▶「シェアリングエコノミー」に取り残される日本民泊到来、問われる日本 わたしの構想、NIRA No.23「民泊VS旅館業」はもう古い? Airbnbで再生した地方旅館、WEDGE REPOR民泊実務集団 Team NanatsuBa

UBER(ウーバー)のもたらすもの

UBERは、スマフォで好きな場所に一般個人のドライバーが運転する車を呼び、目的地まで乗せてもらえるサービスで、今や世界の482都市で利用可能となっている(2016年7月31日現在HPより)。

このUBERと云うシェアリングプラットフォームを介した「白タク」の近代版的な仕組みは、地方において深刻な問題となっている交通弱者対策として期待できる。自動車を運転できない高齢者等が増えている一方で、人口減少によるバス、電車等が廃止され、買い物や病院に行く交通手段の確保をどうするか、新たな仕組みを創る必要性に迫られている。UBERはこうして地域においても、当該地域でマイカーを持ち、運転できる人を活かして、こうした要請に応える持続的な仕組みを提供でき、地域のビジネスコミュニティ事業としての可能性を秘めている。

行き着く先は何か

個人がサービスの重要者・供給者として成り立つ新たなシェアリングエコノミーは、インターネット、とりわけスマホの普及が大きい。いまや、スマホはあらゆる情報の受発信の窓口となっている。すなわち、スマホを利用する個人は、スマホを通じて容易にモノやサービスの売り買いが可能となり、その仲介・決済機能を提供するシェアリングプラットフォームが新しい時代のインフラとなりつつある。

この仕組みは、当然に、人の働き方にも及ぶ。従来は、企業等の組織に(正規・非正規雇用を問わず)専属し、工場やオフィスでは働くことが基本であったが、新たなシェアリングエコノミーは、組織に属することなく、個人ベースで知やスキルを売り買いする雇われない働き方が選択肢として成り立つ時代を招来している。

この雇われない働き方が、雇われる働き方の仕組みを変えるかもしれない。簡易な決済機能が金融機関のあり方を変えるかもしれない。どこに居ても収入を確保できることは、住まい方・暮らし方を変えるかもしれない。個人ベースの仕組みを起因とするリバースイノベーションが起きようとしている。この流れを棹さす一人として、一つの手段(プラットフォーム)として、Japa日本専門家活動協会を社会に根付かせたい。

実効性のある地方自治体BCP(業務継続計画)を

History News 地方・ふるさと 提言

災害時における自治体そのものの被災が増加

東日本大震災地震津波)により多くの行政施設・機能・職員等の被災、福島第一原発事故による行政機能・住民等の移転・雛避、関東・東北豪雨災害(H27年9月)による市役所の孤立、そして熊本地震による行政施設の損壊等、大災害時の被害は住宅や民間施設のみでなく、人命救助、復旧・復興の拠点となるべく地方自治体の建物、機能、職員等にも及び、被災地の被災直後の人命救助、その後の復旧・復興プロセスにおいても、大きな支障をもたらしている。こうした事実を受け、地方自治BCP(Business Continuity Plan)の必要性が再認識されている。

BCPの手引きも、近年の大災害を考慮して、平成22年4月に策定された「地震発災時における地方公共団体の業務継続の手引きとその解説」が、地震以外の自然災害も想定した「大規模災害発生時における地方 公共団体の業務継続の手引き」 (平成28年2月)に改訂されている。

従来の災害対策の何が課題か

従来より、地方自治体は災害対策基本法第42条に基づく地域防災計画(災害予防計画,災害応急対策計画,災害復旧・復興計画、警戒宣言に伴う対策措置等を定める)の策定が義務づけされているが、そこには下記に記すような課題が内在している。

1.災害発生による非常時への状態変化が生じた場合に、何を優先するか、何を一時業務停止にするか(いわば、行政機能のトリアージ)、時間軸に沿った整理が不十分である。

2.地域防災計画は策定・製本されているが、それは概ね大部であり、非常時にそれを持ち出し読める状態にあるかどうかの保障がない。常時携帯可能なカードサイズ程度のものにするか、クラウドで読めるようにしておくような仕組みがなければ実効性がない。

3.地域防災計画は、行政建物・機能・職員等の被災を想定していない。一方で、地方自治体が自ら被災することを明確に想定したBCPは未だ未策定の地方自治体が多い。

4.計画における想定災害の多くが地震津波に集中しており、その他の自然災害が想定されていない。自然災害以外の技術災害(産業事故、交通事故、原発事故、テロ等)も対象とされていない。

[参考]災害の定義 ●日本における「災害の定義」:災害対策基本法第2条 「暴風、竜巻、豪雨、豪雪、洪水、崖崩れ、土石流、高潮、地震津波、噴火、地滑りその他の異常な自然現象又は大規模な火事若しくは爆発その他その及ぼす被害の程度においてこれらに類する政令で定める原因により生ずる被害」

●CRED(ベルギーのルヴァン・カトリック大学内に置かれた災害疫学研究センター)の定義 ※CREDは、世界保健機関(WHO)、国連防災戦略(ISDR)、アジア防災センターとも連携して世界中の災害DBを管理運営

・CREDは災害の本質を「個人やコミュニティが対処できる範囲を超えた」被害(「自然災害」と「技術災害」)をもたらす現象と定義 ・DBに登録する災害とは次の4条件のうち少なくとも1つを満たす現象のこと   ①死者が10人以上  ②被災者が100人以上  ③緊急事態宣言が発せられた、  ④国際支援が要請された ・技術災害には、産業事故、陸・海・空の交通事故を含む 出典:21世紀文明研究セミナー2010「安全安心研究の最前線」、公益財団ひょうご震災記念21世紀研究機構 他 

5.大災害・事故が起こるたびに「想定外」「前例がない」と云われるように、災害の歴史的事実認識や計画の前提が願望的想定であり、想像力が欠如している。あるいは、財政的理由等で意識的に想定の範囲を狭めている。

6.阪神・淡路大震災以降のボランティア支援、ICTの活用(特に、クラウド、Big Data等)、ドローンの活用等、支援者・支援ツールの進歩等に対応した仕組みづくりが遅れている。

7.「安全・安心」の前提となる「リスクマネジメント」の認識が薄い。当然、リスク・コミュニケーションの概念も薄く、信頼に足る情報公開・共有が不十分である。

8.平常時における指揮命令権者・系等が非常時においても能力を発揮できるかどうかは不明である。従って、平常時における事前の各種想定シナリオの検討・対応策の策定や、非常時を想定した代行者、補佐役等の専任が不可欠であるが、そうした対応は地方自治体の行政力に左右される。 補:東日本大震災時に、「櫛の歯作戦」がなぜ即座に実行できたのか、それは事前の作戦検討と現地(国交省東北地方整備局)の対応力にあったと云われている。

[参考1]「くしの歯作戦」で道路を早期復旧  被災地との連絡役「リエゾン」が活躍、現代ビジネス、2011年05月17日 [参考2]「建設業界は自衛隊に学べ」、くしの歯作戦指揮官の自戒と苦言、日経コンストラクション、2012/03/29

BCPの位置づけと概念の再認識

BCPは、平常時から非常時への切り替えの初動の仕組みであり、その後の復旧・復興計画へ繋ぐ計画である。つまり、「地域防災計画」や「いざという時の職員行動集」的なものを機能さすうえで不可欠なものである。

もう少し具体的に云えば、大災害発生という非常時において、地方自治体の建物、機能、職員等が自ら被災する中、残されたリソースで機能ダウンを最小限に抑えつつ、最低限の行政機能を維持し、早期に機能復旧につなげるリスクマネジメント計画と云える。これは、「想定外」、「前例のない」大災害への対応も想定した「レジリエンス(resilience)」(しなやかな回復力)の概念である。

これからのBCPには、このレジリエンス概念が不可欠である。

[参考1]レジリエンス / レジリエンス・マネジメントの必要性

  • レジリエンスの様々な分野に共通する意味合いは、「思い掛けない又は予見し難い変化や混乱に順応・対応し、最小限の機能を維持するとともに、迅速に回復する能力」である。
  • 全災害(テロ攻撃、自然災害、サイバー攻撃パンデミック等)への対処能力には、脅威、資産及び脆弱性を変数とする従来のリスクマネジメント方程式から、資産の被害がもたらす国民の生活や経済活動に及ぼす影響、すなわち帰結をどのようにマネジメントすべきか(低減すべきか)の方程式へと、その潮流を変化させています。このような変化に登場したのが「レジリエンス」の概念です。
  • 組織やシステムに求められるレジリエンスは、多少の脅威は物ともせず通常運用を継続し、たとえ脅威が増大したとしても組織やシステムの必須運用機能を果たすとともに、脅威が消滅した場合は速やかに通常運用へと回復することを意味します。
  • このようなレジリエンス活動は、これまでのサイバーセキュリティや防護活動と異にするものではありません。むしろ、それらを補完・補強するものであり、組織やシステムにより堅固性、対応性及び迅速回復性を持たせ、その結果として弾力性(レジリエンス)を備えさせたものといえます。
  • 欧米諸国は、従来のインフラ防護から脱却し、インフラ・レジリエンスへと移行しております。また、企業自体においても、企業の社会的責任CSR)や市場における競争力確保のためのレジリエンス・マネジメント活動が求められています。 出典:重要インフラ防護におけるレジリエンス・マネジメントについて(平成 24 年度)、平成25年2月、公益財団法人防衛基盤整備協会

[参考2]過去の災害教訓からみたレジリエンス向上の可能性 をめぐる論考 ~復興まちづくりにおける合意形成に着目して~、季刊 政策・経営研究 2016 VOL1、三菱UFJリサーチ&コンサルティング  [参考3]想定外リスクと計画理念 小林 潔、土木学会論文集D3(土木計画学)、Vol.69,No.5(土木計画学研究・論文集第30巻)、2013  

BCP策定にあたって

1.想定災害の拡大と具体的な被害状況(建物、設備、職員等)の認識

地震津波以外の地域に応じた災害要因(豪雨、台風、噴火、原発等)も想定し、かつ、地震津波原発事故等シビアな事態が連動・繰り返しすることも想定する。

2.時間軸に沿った最低限の対応・措置の確認

■発災から72時間:人命救助最優先

  • 庁舎被災による被災職員・来庁者対応、連続被災対応、庁舎の応急危険度判定
  • 非常時体制(災害対策本部等)の立ち上げ・切り替え
  • 代替庁舎、非常時意志決定機能、緊急通信機能の確立
  • 住民基本台帳等行政基本データのバックアップデータの即時利用体制の立ち上げ
  • 発災・被災状況の把握 ⇒ 伝達 ⇒ 公開・共有
  • 避難誘導、人命救助・救護
  • 非常用電源・水・食料・用具等の確保・供給
  • 啓開道路、緊急ヘリポート・ドローン、緊急航路等の確保
  • 緊急支援要請

[参考]熊本地震でドローンは有効に活用されたのか

■応急対策:避難者支援、対応要員確保、復旧への道筋

  • 外部支援要請・受入窓口連絡役(リエゾン)の確保:国、県、広域連携自治体等
  • 避難所設置:電源、水・食料・トイレ等確保、避難所情報(ニーズ等)NW確立
  • 関連死阻止・避難弱者ケア(肺炎防止等)
  • 二次災害の防止
  • 最低限のライフライン(電源、水、交通路等)の確保、職員対応(宿泊、食料等)
  • 最低限の通常業務(治安、医療・介護等)の維持・再開
  • 外部支援受入体制の確立

■復旧:復興への道筋

■復興:創造的再生

  • 地方自治体に応じた復興計画(創造的再生)の策定・実施

3.最低限のBCP「重要6要素」の対応+当該地域特有の想定災害

※重要6要素:市町村のための業務継続計画作成ガイド ~業務継続に必須な6要素を核とした計画~平成27年5月 内閣府(防災担当)

(1) 首長不在時の明確な代 行順位及び職員の参集体制 (2) 本庁舎が使用できなく なった場合の代替庁舎の特定 (3) 電気、水、食料等の確保 (4) 災害時にもつながりや すい多様な通信手段の確保 (5) 重要な行政データのバックアップ ※即時利用できる仕組みが不可欠 (6) 非常時優先業務の整理

非常時に実際に役に立つ、かつ、実行できるBCPを策定する。まずは、現時点で可能なレベルで作成・策定することを優先し、改善・拡充を継続的に実施する。

BCPを機能さすために事前に準備しておくべき事

  1. リスク及びリスクマネジメント認識の強化 *例:庁舎内の書棚等の揺れ対策、職員への防災袋の配布 (机の下に常備)、BCP冊子の配布・定期的自己確認、想定被害発生時の自分廻り(庁舎内、自宅廻り)の状況想定認識・初期行動認識 等
  2. 最悪を想定した災害シナリオとそれに沿ったシミュレーション実施(訓練)の繰り返し実施
  3. 避難行動要支援者名簿の作成(平成25年の災害対策基本法の改正により義務づけ) 参考:避難行動要支援者の避難行動支援に関する取組指針 平成25年8月 内閣府(防災担当)
  4. 災害発生時(休日夜間時)の職員等の安否確認・連絡・緊急参集の可能性の確認と対策
  5. 非常時の情報受発信のためのSNSTwitterInstagram等)の活用の仕組みづくりや手段(ドローン等)の確保
  6. 非常時用の水(井戸も含む)・トイレ、発電機・重機、避難弱者の避難場所(移動式トレーラー、空き家等)等の確保 参考:避難所における トイレの確保・管理ガイドライン 平成28年4月 内閣府(防災担当)
  7. 陸・海・空の多重フェールセーフの確保(特に、広域支援拠点となる高速道路SA/PA、ヘリコプターポート、港等)
  8. 既存不適格建物の把握と耐震補強の促進
  9. 建物・土地の所有者不明の削減と非常時の代執行の条例化 ※平常時は特定空家対策として活用することにより、非常時システムを平常時においても使い込み、習熟化しておく。
  10. 自治体の特性を反映した町内会・隣接地域との連携BCP(いわゆるDCP=地域継続計画District Continuity Plan)の検討・反映 【参考】共助を育む「地区防災計画」 【参考】DCP概念を整理し新たな市町村地域継続計画MCPの提案  【参考】BCPからDCPへ [参考]資料1:地域継続計画の概要と取組事例について、国土交通省
  11. 非常時の際の各種協定の確認・拡充 ・大災害時の避難場所として、民間施設等との協定 ・地図の「備蓄」協定 ・病院、通信事業者、エネルギー事業者、IT事業者、建設事業者等と協定 ・JA、スーパー、コンビニ等全国規模で食料調達支援可能な企業等との協定 ・外部リエゾン自衛隊、県、国等]の委嘱 ・その他地域特性に応じた協定等

上記の非常時システムを想定した対応、仕組みを平時における隠し味として組み込み、平常時においても活かし、習熟しておくことが重要である。

最近の被災現場の映像を見るたびに、被災自治体は大丈夫なのか、機能しているのだろうかと、気になる。是非、地方自治BCPあるいはDCPの事前策定をして欲しいと願うばかりである。自らもそうしたBCP策定にいささかでも貢献できればと思うところである。