気象・気候変動レジリエンスに取り組めるや如何

大規模災害の常態化

東日本大震災( 2011年3月11日)以降、大規模自然災害が「広域化・激甚化・頻発化」と表現されるようになり、「国土強靭化」(ナショナル・レジリエンス)が謳われるようになった。地震津波原発事故というシビアな「複合連鎖災害」も現実に起こりうることが認識され、「活断層」と原発の立地環境がよりシビアに議論されるようになった。直下に活断層があると判断された原発敦賀原発2号機)は再稼働を否認された。そして、2024年8月8日午後4時43分頃の日向灘震源とする宮崎県南部で最大震度6弱地震発生を受け、同日午後7時15分、初めて「南海トラフ地震臨時情報『巨大地震注意』」が出された。

参考:敦賀原発2号機が再稼働不可に、指摘されてきた活断層の存在を長年認めなかった日本原電の罪 【地震大国日本の今】活断層研究の進捗は度外視、原発稼働を最優先しようとする電力会社の体質 2024.8.8(木) JBpress  

参考:南海トラフ地震臨時情報「巨大地震注意」、東海地方に住む人たちの心構えや備え方は?8/9(金) 10:37 YAHOO!JAPANニュース  関口威人 ジャーナリスト 

参考:国土強靭化 内閣官房 

参考:宮崎での震度6弱受け、初の南海トラフ巨大地震「注意」 冷静に緊張感持って備えの再確認を 2024.08.09 Science Portal

気象変動・気候変動の常態化

こうした地球内部の動きの一方で、日本の気象(短期)・気候(長期)変動を体感する事象(いわゆる異常気象)も増え、常態化(ニューノーマル化)している。気象学の専門家は、地球温暖化の影響により、海水温(海面水温の上昇)とそれに関係する黒潮の蛇行、そして偏西風の蛇行を指摘している。かってはあまり聞かれなかった気候・気象・災害・防災用語が増えている。いつからか、時間雨量が「50mm」「100mm」を超え、累積雨量で数百mmに達する事象が増えている。その原因事象の「ゲリラ豪雨」「線状降水帯」が定着した。最近は、「ダウンバースト」「瞬間停電」「モンスーンジャイア」も聞くようになった。日本が「亜熱帯化」している。

参考:海面水温の長期変化傾向(日本近海) 診断(2023年) 令和6年3月5日 気象庁発表 (次回発表予定 令和7年3月5日) 

参考:台風7号関東接近へ 東の海から接近“珍しい台風”相次ぐ 背景にある巨大な渦「モンスーンジャイア」の正体 2024年8月16日(金) 07:00 TBSNEWS DIG

参考:台風10号上陸「異常な台風は続く、企業は気象知識向上を」三重大・立花教授 2024.8.30 日経ビジネス

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