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LCP(Life Continuity Planning 人生継続計画)~自分史、終活・エンディングノートを超えて~

年末が近づくと、気候の変化もあり、予期せぬことが起こる。亡くなる方も少なくない。筆者も、長兄が11月下旬 に脳出血で倒れ、亡くなった(享年68歳)。長兄の最後を看取りながら、想うことがいろいろあった。その一つが 、自らもいつ死を迎えてもいいように人生の整理をしておこうと思ったことだ。

こうした死に備えることを最近、「終活」あるいは「エンディングノート」という言葉で語られることが多い。そ れではと、自ら改めてその気になって調べてみた。サイトを検索すると、いくらでも出てくる。

例えば、 ◆くらしづくり 終活一般社団法人 終活カウンセラー協会

いろいろ見たが、なんとなく単なるハウツー的な感じが否めない。ハウツーっぽいのに、その雛形fileの提供がPDF版のものも少なくない。なかには、コピーペーストできない仕様のものまである。今どき、何を考えているのかと いいたくなる。ましてや、IT時代に対応した証憑(戸籍抄本、住民票、各種保険証書、保険証、免許証、診断書・入院・手術同意書、各種履歴書、写真等々)をスキャンして貼り付ける、さらには火災や自然災害等に備えるため 、あるいは同居していない親族と共有するためにクラウドに置く、という発想のものは殆ど無い。

技術的なことはさておくとして、死への備えとは何か。それは、覚悟を持った生き様とは何か、いつ死んでもいいように過去へのけじめ・身辺の整理をどうつけるか、急変時にどうするか、と思うのだそこまでの精神的深さが感じられない。同じような感じを持つ人もいるようで、懐疑的なブログ記事もあった。

「ブーム」としての終活の怪しさ

何はともあれ、まずは、既存のエンディングノートを参照しながら、自分なりのエンディングノートの枠組みを編纂してみた。編纂しながら、これは、節目節目で過去の自分史を整理しながら、今後に向けて前向きに生きていく ためのLCP(Life Continuity Planning人生継続計画)を作成・更新することではないのかと思うようになってきた。企業等の組織体にはBCP(Business Continuity Plan)という概念があるが、個人あるいは家庭にはこれまでそうした概念がなかった。

◆自分史の例:一般社団法人自分史活用推進協議会

筆者の編纂したLCP(表紙、目次込み全21頁)の目次 1. 人生の節目年表(LCP更新時期) 2. 緊急連絡先 3. 医療・介護について 4. 葬儀・お墓 5. 解約・削除・変更が必要なもの 6. 財産・相続 7. 我が家のプロフィール 8. 私のプロフィール 9. 人生の銘・次のステップに向けて 10. メッセージ

人生の節目、その多くは意思決定にリスクを伴い、良いことも悪いこともある。卒業・就職、転職・失職・退職、結婚・離婚、転居、大病、完全リタイア等。何れも、次のステップにおいて思い切って前向きに生きるには、過去を 振り返らず(引きずらず)にすむように過去を整理・記録し(場合によっては棄て)教訓を得て、次への道筋を思索し目標として形にするということが必要である。人生の自らによる創造的破壊(イノベーション)である。

賢人とは意識せずそうした飄々として透徹した生き様ができている人のことはなかろうかと、ふと想ふ。

自ら編纂しなおしたLCPの目次とその内容を見ながら、過去の健康診断・病歴の整理、保険等のリスク商品の見直し、銀行口座等の整理・統合、学歴・職歴・社会的活動履歴書の整理、SNS等の公開情報の整理等々、いろんなことを改めて整理する必要を感じ、年末の大掃除と併せ、すべてを整理することにした。

そのための最大事は蔵書類の整理である。学生時代から今日までの間に蒐集し読んだ本、Dr.論、論文別刷り、執筆・刊行本、講演資料、自ら手がけた記念碑的報告書類や関連資料が家中に溢れている。「ゴルゴ13」や「こち亀」等のコミック本もある。書棚に入りきらず段ボール箱に詰めたり、廊下に積み上がっている。これを、次の3つの基準に基づき、すべて処理した。この3つの基準に適うものは極めて限定される。

◆残すか棄てるかの3つの基準 ・歴史的な価値ある資料か ・自分以外の誰かが必要とするか ・今後の自分にとって必要なものか

シュレッダーすべき書類・報告書類等は家にあるシュレッダー機ですべてシュレッダーした。大量のごみと化す。書籍類はBOOK・OFFに20箱ほど売れるものは売り、引き取ってもらえそうにないものは地元の市のゴミ処分場に持ち込んだ。ほぼ1週間を費やし、家にあった30年来の紙ベースのストックをすべて選別・クリアした。なぜか、さっぱりした気分になる。

残したものも、年明け以降、LCPに記入しつつさらに整理・処分することにする。さあこれで一段落と思ったら、今度は自宅のパソコンが不具合を起こす。急遽、パソコンを買い替えることにする。某外資系の通販サイトで即納モデルを購入する。早朝に注文すると、翌日夕方には自宅に届いた。以前のHDの突然のクラッシュに懲りて、その後はスケジュールとmailはGoogleを利用し、自らが作成したり関係しているfileはDropBoxに置き、それ以外の参考資料的なfileはEverNoteに置くというクラウド環境を利用していたのでData引き継ぎに関する問題はなかった。EverNoteのデスクトップへの同期が最初はうまく行かなかったがこれもサポートデスクに問い合わせ解決した。問題は、マシンを変えたことで各種のアプリケーションソフトやドライバーの設定し直しに時間を要したことである。DeskTop環境も、マシンを変えても関係なく使えるようなクラウド環境にできないものか。シンクライアントの個人版的仕組みである。もちろん、中小・零細企業用にもなる。

今年もあと1週間。新たな気持で新年が迎えられる。