梅と漬物

昨日(2010年6月22日)、ベルクという埼玉県秩父市発祥のスーパーが主催する食育活動の一環である「漬物工場見学&梅もぎと懐かしい昔ながらの梅干しづくり体験」なるものに参加した。

当日配布されたベルクの資料によると、こうした食育体験イベントは去年の実績だと31回実施し、1356人が参加したとのこと。すべて応募による抽選であるが、5〜15倍の倍率らしい。

朝8:15にベルクのベスタ狭山店の駐車場に集合し、8:30にバスで出発。参加者29人(ほとんどが女性陣)。主催者のベルクの担当者2名、共催者の(株)新進の担当者1名が同行。現地で1名合流するので、運転手さんも入れて総勢34名ということになる。全員にペットボトルが配られる。

関越道を経由して、「箕郷梅林」につく。ここは、榛名山の南麗、標高140mから390mの関東平野を一望する丘陵にあり、東関東随一の規模を誇り、その規模は300ha、10万本の梅の木が植えられてるとのこと。梅の花を鑑賞する梅まつりもすごいらしいが、その後の梅干づくりでも全国有数らしい。梅づくり体験をした箕郷特産物研究センターの壁に貼ってあった地元新聞を読むといわゆる梅農家は300戸、1日約30万トンの出荷と書いてあった。

さて、現地の梅林の駐車場に着くと、梅もぎ体験ツアーの観光バスが数台来ている。結構な観光場所であるであることを初めて知る。そうしたなか、我々一同の面倒を見てくれたのは地元の農協JAはぐくみ(はぐくみ農業協同組合)の方々であった。

駐車場から程無いところにある梅林に歩いて行き、収穫した梅を入れるコンテナを各人1箱づつ手に、梅林に入っていく。雨でのぬかるみを心配していたが雨もなく足場に問題はなかった。初めて,梅もぎの経験をした。梅は結構な大きさで良い梅である。「白加賀」という種類の梅らしい。1kg600〜1000円程度するとのこと。簡単に梅の実が取れる。触るだけで取れる。長年、「すだち」をとって者から見ると信じられない。一人当たり6キロの収穫目標があっという間に取れる。

箕郷梅林1箕郷梅林2箕郷梅林3箕郷梅林4

そして、次に、自分でとった梅を使った梅干づくりの場所に移る。箕郷特産物研究センターである。ここで、これまた初めての梅干づくりを体験する。すでに、先に車で運ばれていた梅を農協関係者の皆さんが水洗いし、乾かしていてくれていた。その梅を一人ひとり樽に漬け込む。この樽の容量が6kgなのである。昔に比べて塩分の量が減ったようだ。なんとか説明を聞きながら漬け込む。このあと、最終的に食べる梅になるまで天日干しを含めて約2ヶ月かかるとのこと。質疑応答を聞いていると、参加者の皆さん、なかなかの経験者がいる。

漬け込んだ樽漬け込みに用いた塩1日後の梅

お土産にもらった梅干ここで、昼食の弁当をいただく。なめこ汁もつく。農協から、おみやげ用に商品名「織姫」という小粒の梅干をいただく。

2:40頃、箕郷を後に共催者の(株)新進利根川工場に向かう。14:00頃工場につき、会社紹介のビデオを見る。この会社は福神漬で有名らしい。売上のほとんどが福神漬である。漬物だけでこの規模の会社を維持してるのは素晴らしい。利根川工場も約54億円ほど掛けてつくっただけあって、素晴らしい工場であった。漬物作りの特に袋詰め工程を見せていただいたが、大したものだ。漬物というモノづくりの会社だけあって、社員の皆さん。きまじめである。

お土産にもらった漬物セット帰りがけにはこの会社でつくっている漬物パックまで頂いた。帰ってみてみると、福神漬を始め6種類の漬物におおきな沢庵の一本漬けまで入っていた。ありがたい。

15:00過ぎに工場を後にして、ノンストップでベルクのベスタ狭山店まで帰ってきた。なかなかできない貴重な体験ができた。チャラチャラしたところがなく、変に迎合するでもなく、いい企画であった。食品素材生産者、食品製造メーカー、そして食品流通業者の三者によるコラボレーションという仕組みで実現している今回の企画には感じるところがあった。JAはぐくみ、(株)新進、(株)ベルクに感謝である。