お盆に思う「ふるさと再考」

コロナ禍で帰省できないふるさと

今年のお盆が終わった。大学を卒業して、上京してから約30年ほどは毎年、8月になると「ふるさと」の徳島(阿波市徳島市)に家族で帰省していた。お盆前は、妻の実家のブドウ(デラウェア)の出荷を手伝い、お盆になると、昼間は自分の実家に行きお墓参りをしたりしていた。そして、夜は、阿波踊りを家族総出で観に行った。

しかし、子供が成人し、就職し、家族を持つと一家揃って帰省というわけにはいかなくなり、ここ10年ほどは、混雑するお盆をずらして夫婦二人で帰省していた。そして、今年はコロナ禍で帰省もままならなくなり、帰省を諦めた。コロナ禍が収束するまでは、白い目で見られるだろうから法事にも帰れない。阿波踊りも今年は早々に「公演」中止が決まっていた。運営をめぐるゴタゴタもあり、新しい市長の下で改めて阿波踊りを問い直す云い機会かもしれない。そもそも、阿波踊りは東京のイベント会社が運営する「公演」なのか、原点から考え直して欲しい。

▼2020阿波おどりの開催中止について(ご案内) 阿波おどり実行委員会 令和2年4月22日

今年のお盆は、全国的に見れば、国が進める「Go To Travel」と地方自治体がそれを拒否する「Stay Home」のせめぎ合いで、結果としてコロナ禍が全国的に再拡大する事態を招いている。この本当の影響は2週間後の月末から秋口に明確になるものと思われる。加えて、冬場にはインフルエンザと相俟って危険な事態の発生も予測されている。

▼Go To トラベル事業 8月12日時点版 国土交通省観光庁

ふるさと納税返礼品の帰省代行サービス

お盆に帰るに帰れない状況下、ふるさと納税による返礼品「お墓参りの代行サービス」等に注目が集まっている。従前からもあった返礼品サービスであるが、コロナ禍で帰省できない人達にとってありがたい仕組みである。実家の親の見守り、家事代行、介護や、空家(実家)の管理等、ふるさと納税の返礼品らしいサービスはいろいろある。それらは、ふるさとのコミュニティサービス市場興しに繋がるものであり、地方創生に寄与する。非移動・非接触経済の一つの象徴的事例である。

ふるさとも変わる

自分の田舎の実家には帰れないが、子供達にとっては自分たちの家が実家でありふるさとである。近くにいることもあり、孫を連れて、電車はコロナ下リスクがあるので車で遊びに来る。連日、駐車スペースにプールをセットし大変だが、これもまたお盆の姿である。

ふるさとも時とともに変わることを改めて思いしらされた今年のコロナ禍のお盆であった。