働き方の多様化と事業の起し方の多様化

最近、時代構造の変化を受けて、働き方も多様化しつつある。もはや、「雇われる」だけが働く形態ではない。

雇われていても、かってのような終身雇用制が保証されているわけではない。いつ、リストラされるかわからない。企業そのものの寿命も短くなってきている。大企業と言えども安心できない。極端な言い方をすれば、創業社長を除けば、社長まで行きつけた人のみが幸せな雇われる会社人生を全うできるといえるかも知れない。

こうした時、年金制度の崩壊の危機もあり、年金の受給年齢を遅らせ、企業の退職年齢を引き上げるという制度設計の流れにある。年金制度の設計・運用のほころび・失敗のつけを結局は国民が負うことになる。

多くの方々はリタイアした後も、年金不足(統計的には約10万円/月)を補いつつ、生きがいを求めて働く場を欲している。このため、シニアの派遣の職域開拓等をめざした支援団体(一般社団法人高齢者活躍支援協議会等)や、シニアの就業のためのスキルアップ等を支援する団体(一般社団法人シニア研修センター等)が相次いで設立されている。

一方で、雇われずに自ら起業・事業を起こすことが容易となっている。ボランティアでも、既存のNPO団体等に登録して活動するだけでなく、最近は、リタイアした方が専門性を活かして自らNPO等を立ち上げている例が増えてきている。阪神・淡路大震災の時にわが国にボランティアが認知され、ボランティア元年と言われたが、専門家によるボランティア活動がここに来て一気に普及している感がする。団塊の世代が行く先々で新たな流れ、仕組みが惹起される。

雇われないスモールビジネスタイプの独立・起業は、従来からの自営業、昨今のナノコーポがある。これは、独立・自立型であるが、プラットフォームを利用する形態もある。いわゆるフランチャイズに加盟してそのプラットフォームを利用するのがこれまでの主流であったが、NET時代を反映したプラットフォームも盛況を極めている。楽天市場に代表されるプラットフォームである。

こうした流れからすると、リアル事業のコラボレーション型のプラットフォームもあって然るべきである。ということで、自ら、そのようなプラットフォームを提供する仕組みに取り組み始めた。雇われない働き方の新たな形に興味のある方は是非、検討してトライして貰いたい。時代の流れは専門性を持った「個」が自律しながらコラボレーションする自律分散協調型の社会へと流れているのではなかろうか。