徳島空港の閉鎖に遭遇

先週末の3連休の初日(土)に徳島で行われた結婚式に出た翌日、東京に帰るため徳島空港に行った。空港ターミナルに入るとカメラクルーがいて誰か有名人でもいるのかと一瞬思ったがそうではなかった。空港閉鎖の取材にきていたのだ。

何も知らないままJALのカウンターに行くと飛行場で事故があり現在、空港を閉鎖中だと言う。再開の見通しは立たないとのことで、今日東京へ帰るなら高松空港へ行くか、新幹線に乗るか、それとも翌日徳島空港から帰るかの選択だという。変更に伴う移動・宿泊コストは天災等ではないので支払えないとのこと。空港の管理者でないJALの人間に文句を言っても仕方がないので、翌日便に変更して、徳島駅前のホテルに泊まることにした。余分な出費である。時間もロスする。予定が狂う。

その夜、ホテルのテレビでニュースを見ていると、事故を起こしたのは71歳の男性とのこと。びっくりした。飛行機の運転には年齢制限がないのだろうか。この男性に補償義務はないのだろうか。何となく釈然としない。どういう仕組みになっているのか。

国交省のサイトで調べると、自家用操縦士(飛行機)の資格取得の受験資格は、次のようになっている。

*17才以上 *総飛行時間40時間以上  イ.10時間以上の単独飛行  ロ.出発地点から270?以上の飛行で、中間において2回以上の生地着陸をするものを含む5時間以上の単独操縦による野外飛行  ハ.夜間における離陸、着陸及び航法の実施を含む20時間以上の同乗教育飛行

免許取得後については、「1年に1回、国土交通大臣又は指定航空身体検査医による身体検査を受けて合格し、航空身体検査証明の交付を受ける必要があります。」とのこと。

そして、事故を起こした場所が工事中の誘導路とのこと。工事中の場所なら滑走路の使用に何ら影響がないのではないか。ただひたすら、事故調査委員会の到着を待っているだけでは過剰反応ではないか。知恵がないのではないか。ましてや、この空港は通常の空港ではなく、自衛隊の「飛行場」である。その辺の的確な判断ができないと非常時に機能しないのではなかろうか。事故当時の管制を担当していたのも海上自衛隊・徳島教育航空群の航空管制官であったとのこと。果たして、空港を全面閉鎖する必要があったのか、そのあたりの判断についての情報も欲しいものである。

しかし、今年の徳島はいろいろ事件が起きる。次は、良いことが起きて欲しいものである。

誘導路間違え小型機が立ち往生 徳島空港4時間閉鎖に  (2009年10月12日 読売新聞) 工事中の誘導路へ誤進入し、撤去される小型プロペラ機(11日午後4時22分、徳島空港で、本社ヘリから)=土屋功撮影  11日午前11時頃、徳島県松茂町徳島空港で、兵庫県宝塚市の無職男性(71)操縦の自家用小型プロペラ機が着陸後、駐機場に向かう途中で、誤って工事中の誘導路に進入し、約100メートル進んで動けなくなった。機首が地面に衝突してプロペラなどが破損したが、男性にけがはなく、油漏れもなかった。国の運輸安全委員会は、調査官2人を現地に派遣し、12日朝から原因を調べる。県警も航空法違反の疑いがあるとみて捜査している。  国土交通省徳島空港事務所によると、小型機は男性の所有で八尾空港大阪府八尾市)を離陸後、午前10時57分に徳島空港に着陸。  誘導路は、長さ2000メートルの滑走路を500メートル延長する工事をしており、アスファルト舗装を撤去中で立ち入り禁止になっていた。事故後、同空港は午後0時50分から午後5時まで滑走路が閉鎖され、羽田線と福岡線の計6便が欠航した。
操縦ミスの可能性 徳島空港の誘導路誤進入2009/10/13 10:13 徳島新聞)    徳島空港松茂町)で自家用小型機が工事中の誘導路に誤進入した事故で、国土交通省運輸安全委員会の航空事故調査官2人が12日、同空港で関係者の聴取や機体の調査を行った。山内悟調査官は「管制官の指示や機体の状況に問題は見つからなかった」と話し、操縦ミスの可能性が高いとの見方を示した。  調査は午前10時から午後4時まで行い、海上自衛隊徳島教育航空群の航空管制担当者数人と操縦していた兵庫県宝塚市の男性(71)から、事故当時の状況や誘導指示のやり取りなどを聞いた。また、前脚が折れた事故機の損傷状況や計器類を確認したほか、事故現場の誘導路を歩いて調べた。  問題が見当たらなかったため、空港での調査は同日だけで終了。今後、管制官と男性のやり取りの録音記録を海上自衛隊から取り寄せるなどして詳しく調べ、半年から1年後をめどに報告書を公表するとしている。  事故は11日午前11時ごろ発生。着陸した小型機が工事中で進入禁止だった誘導路に進入し、未舗装部分に前輪が落ち込んで動けなくなった。空港事務所によると、男性は「不注意だった」と話している。