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青春のフォークソング

既に先月の話になるが、7月17日にNHKホールで行われた「大集合! 青春のフォークソング」の録画撮りを見に行った。これは、8月10日の19:30〜21:58<BS2>で放送予定のもので、収録に約4時間要した。

司会は、南こうせつとイルカ。イルカは思っていた以上に生の方が感じが良い。南こうせつも見た目以上にしっかりしている。あちこちで司会を任されるだけのことはある。

出演者は、石川セリ、5つの赤い風船、印旛晃、上田正樹大野真澄岡林信康尾崎亜美海援隊加川良小室等、杉田次郎、Song For Memories、ダ・カーポ谷村新司、BORO、ムッシュかまやつ山崎ハコ。司会者の2人を加えて19組。NHKならではの出演者である。

各組・各人とも改めて生で見て聞くと良い。新しい発見もある。岡林信康はミニ特集的にやっていた。ちょいわる親父風のたいしたエネルギーである。海援隊武田鉄矢は歌よりもしゃべりの方がうまい。出番もしゃべりの方が長い。NHKも分かっている。小室等もいい年になり、歌を間違え撮り直していた。ダ・カーポの女性シンガーの声は全く変わっていない。大したものだ。娘さんがフルートを吹いて参加していた。良き家族の雰囲気が伝わってくる。谷村新司も生で聞く方が良い。しゃべりもなかなか。

何れにしても、フォークソング全盛時代を代表する出演者たちがこれだけ一堂に会するのだから、NHKホールが最上階まで満員になるのも宜なるかなといったところ(因みに小生は前から5列目で、臨場感を持ってよく見える位置であった)。来場者も60年代後半から70年代のフォークソングが主体というだけあってそのころに青春であった人が中心。小生なんぞは最も若い部類。齢を重ねた夫婦連れが多く、まさに自らの青春時代に思いを馳せているんだなと感じた次第。

さて、出演者を見ていると、みんないい年のとり方をしてきたのだなと感じる。加えて、一芸に秀でてそれを長く続けることの大切さ、有意義さをしみじみ感じた。長くやってきているからこそ語れる話、身に付いた雰囲気等々、ポット出にはない味と深みがある。

当時、フォークソングがそして70年代がこんなに長く評価されようとは誰も思っていなかったのではないか。演歌歌手等に比べれば、まさに素人の手作りといった感じであった。結果して、誰もが自ら作詞・作曲し、歌えるんだという世界を知らしめ広めた功績は大きい。

そしてその後のカラオケ。まさに、誰もが歌手の気分になって歌える世界を創出した。プロの歌手までカラオケ文化に染まっているという。こうなると、プロもアマもない。これとよく似た話がインターネット文化。だれもが情報発信者になれる。情報発信のプロもアマもない。一人のアマが企業に勝つことさえある。

これらは全て、全員参加型の文化の時代になってきたということである。従って、現在ないしこれからの物事の仕組みは参加型、別の表現をすれば協業型、双方向型が必然ということである。そして重要な点は、誰もが参加できるからこそ、その人だけにしかできないこと(アイデンティティ)がその存在価値を増す。その存在価値が市場価値を持つときにそれをプロと呼ぶべきであろう。そのためにこそ、卓越した経験がものをいう。「Only One になってこそ、No.1になれる」。”Only One”を長く続けている出演者を見ながらこの言葉を思い出し反芻していた。