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平均余命と企業寿命のギャップを埋める専門家サービス3.0

平成23年簡易生命表厚生労働省)によると、男性は人生80年、女性は人生86年の時代に入っている。そして、政策主導により、年金支給開始年齢並びに定年退職年齢が60歳から65歳へとシフトしている。統計によると、60歳以降の家計収支には、約5万円超の不足が生じ、60歳以降も年金以外に収入を得ることが不可欠となっている。最近のシニアの元気さを考えると、70歳ぐらいまでは何らかの形で働くことが可能である。

出典:平成23年簡易生命表の概況、厚生労働省

出典:公益財団法人生命保険文化センター

一方、企業が設立20年後においても存続しているのは約5割(帝国データバンク資料)、倒産企業の平均寿命は23.5年[ただし、2010年12月に施行された中小企業金融円滑化法により、約2年ほど政策的延命効果の影響あり](東京商工リサーチ資料)となっている。倒産しなくても、繁栄を謳歌できる期間は日経ビジネスが1983年に30年と唱えたが、それも約18年と再試算されている。M&Aによる吸収合併の動きも加速している。いまや、企業の平均寿命は概ね20年と言える。

企業が生き残るためには、㈱NTTファシリティーズ総合研究所、2013年9月

徹底検証、会社の寿命 信用調査会社の“格付け”から割り出す、日経ビジネスONLINE、2013年11月7日

出典:中小企業白書2011、P187

出典:東京商工リサーチ

こうしてみると、大学・院を卒業するまでの22~24年、卒業してから70歳でリタイアするまでの就業期間約45年(その間の企業寿命は20年)、そしてリタイア後の終活期間約15~20年ということになる。

就業期間の約45年をどう働くか。今後は入社した会社でそのままリタイアすることは想定できない。企業に入社しても40歳過ぎにはどうなるかわからない。企業は潰れなくてもリストラがある。リストラ年齢も下がり始めている。リストラされなくても社長以外はやりがいのある仕事につける保証はない。

すなわち、40歳以降は新たな働き方を想定した生き方を考えておくのが自立した人生設計の上で不可欠になる。LCP(Life Continuity Planning人生継続計画)である。40歳以降、別の組織に移るか、個人(起業)として生きるか、人それぞれの生き様である。言えることは、65歳でサラリーマンを定年退職すると、その後に個人で起業する等の元気は出てこないし、リスクは取れない、転職するにしてもなかなか思うような職場はない、というである。実際、そういう声を廻りでもよく耳にする。ならば、40歳以降を見据えた早期の人材流動化の仕組みが必要である。

この人材の流動化を考える上で、特に重要なのが専門家である。あらゆる分野の専門的な知やスキルは個人に付属するものであり、組織を超えて活かすことができる。さらに、年齢も関係ない。たとえ、シニアになっても知が衰えることはない。いまは、専門家が帰属組織にロックインされすぎている。そして、リタイアすると居場所がない。専門家はもう少し自由に組織・分野・年齢を超えて、集い・融合してこそ、お互いに刺激を受け、イノベーションの機会が高まる。

クラウド時代(WEB3.0時代)は、リアル組織の大小に関係なく、専門家(群)がプロジェクトベースで選ばれたり、あるいは組成され、能力を発揮することが容易になっている。そうした時代を映したサービス形態として「専門家サービス3.0」が求められているし、可能となっている。還元すれば、WEBシンクタンクであり、WEBコンサルタントである。新たな時代に応じた専門家の働き方、働く場のあり方にもイノベーションが求められている。

自らそうした仕組みづくり、場づくりにチャレンジシしたい。

蛇足:自分が何歳まで生きたいかを指定すると、自分の人生がいま何パーセント終わったか教えてくれるサイト「the much longer」がある。一度、アクセスして確認するといろいろ考えさせられる。ちなみに、筆者が人生80年とした場合、すでに人生の77%を終え、あと6,760日、222月、18年とのこと。